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伝説の流転企画「憂国呆談」がなんと『ソトコト』で上げ潮進行中!
希代の舌鋒ふたりによる、ロハスな社会のためのクロストーク。
鋭く、ときにゆるく、ときにトリッキーにお届けいたします。
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憂いゴト
薬害肝炎から裁判員制度まで!
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2008年1月8日
at 帝国ホテルカンファレンスルーム
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東京崩壊に気をつけよ!
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田中: |
この間、統計を見ていたら今の日本では、3割もの人が一人で暮らしているんだ。で、東京都に関していえば一人世帯の率は45%に達しているの。無論、学生をはじめとする若者の一人暮らしもあるけど、老人の独居も急増している。施設に押し込める訳にはいかない。なのに、こうした高齢者をケアする人が足りなくなっていくわけですよ。コモンズと呼ばれる地域社会の崩壊で、この人たちが地域の中で暮らしていける社会へと戻さなければならない。その一つの方法として、増税なき財政再建という税制改革を目指すべきです。東京23区で一番住民の多い世田谷区と同じ年間80万人もの人口が減少していく日本で、行政の無駄を改めずに消費税率を10%に引き上げてしまったなら、逆に民間消費が2・7%、国民1人当たりの国内総生産(名目GDP)も1・9%減少してしまうんだ。三菱総合研究所が発表している予測ね。ここ数年の日本の名目GDPは2%を切っているから、ゼロ成長に陥っちゃう。
逆にアメリカでは過去10年余り、個人も企業も積極的に減税した上位10州では、1人当たりの税収こそ50州平均を下回ったものの、投資が増えて雇用が伸び、人口も増え、個人の所得も増えて民間消費も拡大しているんだ。努力もせずに増税した上位10州は例外なく、50州平均を下回っている。
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浅田: |
あと、まがりなりにも成立した介護保険制度をもっと充実させないと、そんな独居社会は維持できない。昔のような家族やコミュニティを復活するなんて無理なんだから。制度ができた頃から、若い連中がヘルパーになって頑張ってるのに、彼らがまともに報われず、あまりの低賃金でやっていけない状態になってる。これは絶対に変える必要がある。
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田中: |
東京には雇用があるなんて油断しているけど、近い将来に独居が6割となったら、とても社会は維持不可能。東京が崩壊していく可能性がある。日本では全国展開している企業も本社の登記地に法人税を納めるけど、アメリカのように州単位で弾力的に増税や減税が可能な法律へと踏み出すべき。ある領域の業種には大幅減税をしますと決断すれば、そこに企業が進出し、雇用が生まれ、そこ出身の人たちも戻り、住み続けるようになる。このことで東京も変わってくる。日本の官僚たちは、都道府県単位で税率や税目を勝手に変えられませんって言うんだけど、だったら、その硬直した法律を変えればいいじゃないのって。
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浅田: |
そう、「特区」とか言わず、それぞれの自治体がいい意味で自由に競争すればいいんだ。
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田中: |
来年には導入される裁判員制度も問題だよ。軽微な犯罪ではなく逆に重罪の被告だけをやるんですよ。裁判員制度の標語はニャンと「私の感覚で参加します」だぞ。おいおい、法治国家が感覚で裁いて許されるのかぁ(苦笑)。しかも「法律の知識は必要ありません」ってポスターに書いてる。アメリカの陪審員制度は市民のみだけど、日本では裁判官が進行する。なもの、裁判官の意見に引きずられるに決まってるじゃないですか、市民は。逆にね、地元経済界の実力者の困った息子が殺人等の重罪を犯しても、遠慮せずに地域社会の人々が判決を下せますか? 狭い地域社会の中で、裁判員を誰がやったか、すぐに広まっちゃうものね。仕事を失うかもしれない。お礼参りに来るかもしれない。10年懲役を終えた後で、あの野郎って、刺しに来るかもしれない。裁判官が忙しいのは分かるんだ。待遇が悪いのも分かる。ならば、裁判官を増員して待遇を改善するほうが賢明に決まってる。バイネームで仕事をするプロこそが責任を持って判決を下すべきなのに、裁判官に累が及ぶのが嫌だからこういう制度にする。それって違うでしょ。
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浅田: |
最高裁判官の国民審査は形骸化してるけど、チェックを厳しくした上でプロの裁判官がちゃんとやっていくようにするべきだね。今の日本で下手に裁判員制度を実施したら、ものすごい感情論に左右されると思う。今でさえ死刑判決が増えてるでしょ。もちろん個々の事件で犯人を許しがたいっていう遺族の感情は分かるよ。だけど、国家が暴力をもって人の命を奪うなんて野蛮なことは早くやめないと。
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田中: |
冤罪もありますからね。
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浅田: |
少なくとも第二次世界大戦後「文明国」では死刑制度はなくなってるのに、アメリカと日本だけが異様なまでにそこに固執している。その状況をもっと意識すべきだね。
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