太陽と風をコントロール。地域に合わせた快適な家づくり。

太陽と風をコントロール。地域に合わせた快適な家づくり。

自然の力を上手に利用して、快適な家づくりを実践する「SOWE Design(ソーウィーデザイン)」。
 この連載では一年を通じて、SOWEDesignの家を訪ね、その地域ならではの工夫や、家族のニーズを反映した家を見てきた。そこから分かったのは、家づくりの正解は決してひとつではないということ。たとえば、SOWE Designで重要な太陽の熱・光の取り入れ方でも、地域や立地によって大きく異なる。たとえば、写真1の家は宮城県仙台市にある。一般には寒い地域は窓を小さくするといいと思われているが、冬の日射が多い特性を活かすため、南面の大きな窓と吹抜けから、上手に太陽を取り入れる家づくりをした。対して6の家は東京都区内。南側にアパートが近接していて、日射も眺望も期待できないため、インナーテラスと巨大な天窓から太陽と風を取り込んだ。

地元の工務店だからできること。

それぞれの土地に合わせたいい家づくりには、土地固有の気候や自然環境、立地条件を把握することが欠かせない。取材でうかがった家をつくったのは、地元で活躍する「重量木骨の家」の工務店だ。
 彼らは、これまで行ってきた家づくりや自身の暮らしを通じて、地域の気候や環境をよく知っているのと、強固な構造で開放的な間取りが実現できるSE構法を採用しているため、施主の希望ごとに最善の家を提供することができる。一軒ごとに異なる、「土地の声」に耳を傾けた家づくりが可能なのだ。さらに、その後に続いていく暮らしのなかで起こるメンテナンスや、時間を経てライフスタイルが変わった場合のリフォームなど、長く続くつき合いも、地元工務店であればスムーズに進めることができる。
 強固な構造、適切な気密・断熱計画、そして地元ならではの知恵。さまざまの要素を積み上げることによって、世界でひとつだけの家が完成する。そうしてつくられた家は、住まい手に、単に家の性能の高さだけではなく、自然とともに四季を感じながら暮らす、家本来がもつ楽しみも教えてくれる。

Information

  • 1. 寒い地域でも日射取得で暖かく。

    日射量が多い地域特性を生かして、南面に大きく開口部を取り、
    太陽の熱を取り入れる。

    バウムハウス株式会社

    宮城県利府町沢乙高島前54-3

  • 2. 家の断面を工夫する。

    スキップフロアの採用で、家の奥にまで光と風を。
    間取りは、平面だけでなく断面からも考える。

    株式会社タイコーハウジングコア

    大阪府東大阪市鴻池本町6-32

  • 3. 効率よく風を通す窓の配置。

    土地に吹く風(卓越風)を知れば、
    効率的に風を通す窓の配置が可能になる。

    近藤建設工業株式会社

    静岡県焼津市一色1075-1

  • 4. 高い位置からの採光。

    隣接する家が近い密集地では、高い位置に窓を設けることで、
    室内に光を取り込める。

    株式会社デザオ建設

    京都市山科区西野櫃川町50-1

  • 5. 高断熱の窓を選ぶ。

    大きな窓は、熱が逃げる弱点にも。
    高断熱の窓で、それを解決。

    有限会社住まいリング

    長野県佐久市佐久平駅北24-1-2F

  • 6. 天窓で、太陽の熱と光を直接利用。

    住宅密集地では、大きな天窓を設置するという解決策も。
    太陽の光と熱を、直接利用できる。

    株式会社参創ハウテック
    カサボン住環境設計株式会社

    東京都文京区大塚3-5-9-6F

  • 7. 半屋外空間も活用する。

    温暖な土地なら、半屋外の快適なスペースで過ごせば、
    家の中で使うエネルギー消費を抑制。

    株式会社梅原建設

    静岡県伊東市宇佐美3106-2

  • 8. 夏の熱気を排出しやすい工夫。

    高窓を適切に配置することで、暖められた屋内の空気が
    外に逃げやすいようにする。

    ニケンハウジング株式会社

    愛知県名古屋市緑区左京山602

  • 9. 夏の遮熱対策は家全体で。

    夏の暑さ対策として、南側全面に簾をかけられるようにフックを設置。
    家自体が蓄熱するのを防ぐ。

    オーガニック・スタジオ株式会社

    埼玉県さいたま市見沼区大和田町1-332-9

  • 10. 断熱性能を高め、夏も冬も快適に。

    家の断熱性能を上げると、空調効率を高めることができ、
    室内の温度むらを抑制できる。

    フクダ・ロングライフデザイン株式会社

    大阪府大阪市福島区福島8-17-14

Study1

サステナブル住宅賞受賞!
昨年秋に紹介した、『参創ハウテック』『カサボン住環境設計』が手がけた東京T邸(上写真6)が、このたび建築環境・省エネルギー機構による「第5回サステナブル住宅賞」をみごと受賞した。都市型住宅でありながら光と風を巧みに取り込み、高い省エネルギー性能を追求しつつ、施主の要望も満たしている点が高い評価を得ての受賞だ。

右/ダイニングに面して設けられた中庭からは風を取り込める。中/リビングに設置された天窓「SOWEオープンルーフ」。断熱扉は、季節や時間に合わせてリモコンで開閉する。左/窓の配置は、事前に地域の気候データなどをもとにシミュレーションを行った。

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