SOTOKOTO Report Vol.14 アクティブな生活のための、パッシブなデザイン。窓を開いて、シェアする暮らしへ。

窓を開いて、シェアする暮らしへ。

窓は、家の中と外をつなぐ場所。窓外の緑を眺めたり、風を入れたり抜いたり、寒い時季には部屋に日向をつくったり。窓は、とてもたくさんの役割を果たしている。

 目の前にあるのが当たり前で、改めてその存在を意識することはない、住まいの「窓」。でも実は、窓は快適な暮らしには不可欠なもの。窓がひとつもない部屋を想像してみると……。暗くて、蒸し暑くて……その大切さがわかるのでは?

「『小エネ(ローエネ)で、暮らそう』。いま、私たちが提案しているコンセプトです。窓を開閉したり、窓まわりのしつらえをデザインすることで、我慢することなく、家で使用するエネルギーを小さくしましょうという考えです」と話すのは、窓メーカー『YKK AP』の水上修一さん。

「四季がある日本では、住まい手が窓を開閉することで、風や太陽光などのエネルギーをうまく利用でき、ずっと快適に過ごすことができます。

 これは、昔から行われてきた暮らしの知恵ですね」。窓を閉じて空調設備でコントロールする方法もあるけれど、涼しい風が吹く日なら、それはエネルギーの無駄遣い。それになにより、自然の風は気持ちがいい。

 反対に寒い季節は窓をしっかり閉じて、冷気を遮り、部屋の暖かな空気を逃がしたくない。夏と冬では、正反対の機能が求められるのだ。

「そのためには、窓を閉めたときの性能がしっかりしていることが大前提。窓を開けるのは簡単ですが、閉じたときに快適に過ごすためには、断熱性がとても大切。樹脂窓とLow-Eガラスを組み合わせた『APW 330』なら、開けても閉めても快適です」。これまで、窓といえばサッシの素材はアルミが主流だったが、それに比べ樹脂サッシの熱伝導率は低い。そこへ、断熱性の高いLow-E複層ガラスを組み合わせることで、熱の出入りをダブルでシャットアウトする。

「APW 330」って?

GOOD DESIGN

室内の暖かさや涼しさを逃がさない、屋外の暖かさや涼しさを取り入れる。窓に求められる正反対のふたつの望みをかなえ、快適な住まいをつくる窓が、YKK APの「APW 330」。熱を伝えにくい素材である樹脂と、同じく熱を伝えにくいLow-E複層ガラスの組み合わせで、冷暖房の消費エネルギーを大幅に抑えられる。大開口のテラス窓から、デザイン性の高い小窓まで、豊富なラインナップも魅力。

省エネ建材等級は、最高等級の「★★★★」で、夏の冷房、冬の暖房効率をアップする。冬はイヤな結露も起こらないので、健康に暮らすことができ、家も長持ちする。独自の技術で、スリムで凹凸のないフレームは、見た目にも美しく、デザイン性、機能性に優れる。
「APW 330」の多彩なラインナップの窓を上手に組み合わせて、光と風をコントロール。高窓は夏の熱気を抜くのに、地窓は庭からの涼しい風を取り込むのに最適。方角や部屋の用途に合わせて、サイズ、開閉方法、ガラスのタイプなどを選ぶことができる。
「窓を開けましょう」と話す、YKK AP商品企画部長の水上修一さん。

 高性能の窓を上手に配置すれば、夏涼しく、冬暖かい、居心地のよい住まいをつくることができる。それは「小エネ」、つまりエネルギーを使いすぎない暮らし方だ。「APW 330」なら、エコロジーでいながら、快適性とデザイン性を備えた暮らしを実現できる。

「エアコンの自動運転で快適さを得る暮らしと違い、外の様子に合わせて窓を開けたり閉めたり、人が感覚でコントロールすることになります。そのぶん少し仕事は多くなりますが、それは季節を肌で感じられる豊かな暮らしにつながります。パッシブデザインの家は、人をアクティブにするのです」

 窓を中心に、暮らしを豊かに。これからの家づくりに必要なのは、機能性に優れた窓、そして窓を上手に楽しく使いこなす暮らし方の知恵なのだ。

小エネ(ローエネ)な暮らし方って?

 必要なときに必要なぶんだけ、少ないエネルギーで快適に暮らす。そんな考え方が、YKK APが提案する「小エネ(ローエネ)」な暮らし。「省エネ」には我慢がつきものだけど、我慢しながら暮らすのは、快適とはほど遠い。小エネでは、豊かな四季、そして光や風、水や熱を上手に取り込むことで、自然と一体感のある快適な暮らしを目指す。そのために必要なのは、自然と暮らす知恵を生かした窓辺のデザイン。窓と窓まわりを上手にしつらえれば、友人や隣人と楽しく過ごせる、屋外でも室内でもないレイヤー空間が生まれる。

 風が吹いたら窓を開け、日射しが強くなったら日よけを使う。窓を中心に家づくりに工夫を凝らし、感覚を研ぎすませて住人がアクティブに動けば、窓辺の空間で人とつながることができて楽しい暮らしが送ることができる。それに、エネルギーの消費も抑えられる。小エネは、いいことずくめの、新しい暮らしのかたちなのだ。

APW 330

樹脂と金属コーティングのLow-E複層ガラスで、高い断熱性を誇る窓。冷気や直射日光に負けない住環境づくりには欠かせない。

アウターシェード

窓の外側で日射熱をカットする、出し入れ可能な日よけ。夏は日を遮り、冬は日を取り入れたい。相反する目的を果たしてくれる。

グリーンブリック

保水剤と骨材を混ぜた粘土でつくった陶磁器ブロック。保水性があるので打ち水効果を得られ、窓の外に使えば涼しい風を得られる。

エスパリア

緑豊かなファサードや庭まわりをつくるためのフェンス。壁面だけでなく、天井面にも使い緑化することができる。

サンシェードルーバー

ルーバーの角度を調整することで、季節や時間に応じて日差しや風の通りをコントロール。さらに外部上からの視線をカット。
しっかり換気する。

家の中に風を取り込むには、風の入り口だけでなく、出口をつくることが大切。出口があるからこそ、風は入り口から引きこまれてくれるのだ。高低差を利用すれば、高い所から熱が抜け、下から新鮮な空気を取り入れる。欄間を使って閉めた部屋にも風を通す。さらに、間取りを工夫すれば、風を部屋中に行き渡らせることができるし、外開きの窓を使えば、素通りする風をつかまえることもできる。工夫次第で、風の流れをデザインすることが可能だ。

植物や水の力で涼しさをつくる。

近頃人気の緑のカーテンも、豊かな窓まわりの演出のひとつ。日よけにもなり、植物の蒸散作用で冷却効果も得られ、美しい緑や花、実も楽しめる。また、窓の外に打ち水をすれば、気化熱で家のまわりを涼しく保つ。ただし暑すぎるときには湿度が増すばかりなので、朝方か夕方に。うちわのそよ風は、ちょうど人が心地よいと感じる風。そんな風を家の中に取り入れ、温度、湿度をコントロールすることで、夏の熱さを上手に乗り切りたい。

冷気をシャットアウトする。

冬の日、足元ばかりが冷えてしまう。これは、暖かいと高い所に、冷たいと低い所にたまる空気の性質のせい。いくら暖房で部屋を暖めても、断熱性の低い窓や壁から冷気が入ってくると、いつまでも足元が暖まらず、暖房の無駄遣いになってしまう。まずは断熱性を高めて、冷気をシャットアウトすることが、冬暖かい家づくりの秘訣だ。大きな窓も断熱性が高ければ冬でも安心。暖かな日射しを取り入れ、部屋に気持ちのいい日向をつくることもできる。

一日、そして四季のリズムを感じる。

窓のない部屋では、時間も天気も季節もわからない。窓があることで、人は家の中にいても一日の時間の流れや四季を感じることができる。これは人が健康に生きるためにも、とても大切なこと。たとえば朝日。人は朝日を浴びることで体が目覚め、体内時計が整うといわれている。北向きの部屋は光が入りにくいが、落ち着いた雰囲気のおかげで集中して作業する部屋に向いているし、天窓を付ければ明るい部屋にすることもできる。

MADOショップって?

「ニッポンの窓をよくする」ため全国に展開する窓リフォームショップ『MADOショップ』。地域に根ざしているので土地の気候に合った窓の使い方ができるのが利点。結露がひどい、窓辺が寒い・暑いといった窓まわりの悩みを、エコ内窓やスマートカバー工法など、目的と予算に合わせたリフォームで解消してくれる。

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