ソトコト ソーシャル&エコ・マガジン

福岡伸一の生命浮遊

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vol.86 DNAとタンパク質の文法

DNAの3文字が、タンパク質の1文字にあたる。DNAの1文字は4種のヌクレオチド、アデニン、シトシン、グアニン、チミン(ふつう、A、C、G、Tと略される)。タンパク質の1文字はアミノ酸である。タンパク質を構成するアミノ酸は20種ある。だから、DNAの文字情報が、タンパク質の文字情報を保存するためには、ヌクレオチド3文字が、アミノ酸1文字に対応することになる。

vol.85 トリプレット暗号

DNAは生命の設計図である。教科書や参考書にはそんなふうに説明が記されることが多い。それはDNAに、タンパク質の情報が書き込まれているという意味である。つまりDNAはタンパク質の設計図である。しかしDNAという物質に、どのようにしてタンパク質という物質の情報が「書き込まれている」のだろうか。

vol.84 パンスペルミア説

DNAの情報をタンパク質へと橋渡しする仲介役のRNA。生命が始まった頃、このRNAが一人二役、すなわち、情報を保存し、次世代へ継承するDNAの役割と、化学反応を触媒するタンパク質の役割、その両方を担っていたのではないか。これが「RNAワールド」仮説である。

vol.83 RNAワールド

卵が先か、ニワトリが先か。この問いのミクロ版が、DNAが先か、タンパク質が先か、という問いである。細胞内の反応の実行部隊であるタンパク質はすべてDNAの遺伝暗号に基づいて作られる。だからタンパク質に先立ってかならずDNAがなければならない。

vol.82 ニワトリと卵

これまで遺伝子について論じてきた。遺伝子の実体は、ヌクレオチドという化学物質がつながり合った高分子、デオキシリボ核酸(DNA)である。そしてDNAの情報が、リボ核酸(RNA)に写し取られ、RNAの情報をもとにタンパク質が合成される。

vol.81 遺伝子の数え方

ヒトのゲノムにはおよそ二万数千もの遺伝子がコードされている。こんなふうな言い方をしばしば耳にする。DNAは4つの化学物質(ヌクレオチド)が連鎖した文字列である。では、ひとつの遺伝子とはいったいどこからどこまでを、どのように数えるのだろうか。

vol.80 小さなネックレス

1匹の大腸菌は薄い膜で取り囲まれたひとつの細胞である。ひとつの細胞でひとつの生命。つまり大腸菌は単細胞生物である。そして子孫をつくるときは雄も雌も必要ではない。ただ細胞分裂して2匹に増えるだけでよい。もういちど分裂すれば4匹、さらに分裂すれば8匹、16匹、32匹……10回分裂を繰り返せばその数は1000を超える。

vol.79 ペニシリンの発見

ほとんどすべて抗生物質が全く効かないスーパー耐性菌の出現が問題になっている。これまで話題にしてきた動く遺伝子プラスミッドが耐性菌の出現と密接な関係にあるのだ。そのことを話す前にそもそも抗生物質とは何だろうか。それは細菌の生育を阻害する物質である。抗生物質は偶然のミスから発見された。

vol.78 プラスミッド

ちっぽけな大腸菌。体長は数ミクロンしかない。もちろん肉眼では見えない。ふつうの顕微鏡(それはだいたい最高倍率400倍くらいだけれど)でも、大腸菌をはっきり見ることはできない。すきとおった楕円形のつぶつぶにしか見えない。大腸菌をきちんと観察するためには特別な染料で色づけしなければならない。

vol.77 スピードが大腸菌のすべて

近年、DNA解析の方法が進んで、一度に多数のゲノムを高速に解析できるようになった。そしてDNA情報のデータベースも格段に充実してきた。人間の消化管の内容物を採取してそのDNAを解析すると、そこにはヒトの消化管上皮細胞のDNAはもちろん、食べた食物に含まれていた細胞のDNAがまじりあって存在することになる。そして多種多様な腸内細菌のDNAも混在している。

ゴミ、捨てんなよ!

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