ソトコト ソーシャル&エコ・マガジン

福岡伸一の生命浮遊

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vol.158 サンガー会の思い出

ニセモノのヌクレオチド、つまりダイデオキシヌクレオチドを使って、DNA合成を途中で止め、その止まったところのヌクレオチドの種類を読み取ることによって、順次、DNAの遺伝暗号を1文字ずつ解読していく。根気のいる、しかしこの画期的な方法の原理を最初に編み出したのが、英国の生化学者、フレデリック・サンガーである。

vol.151 cDNAライブラリー

細胞から全部のmRNAを抽出し、逆転写酵素を使って、DNAを作り、そこからcDNAを合成すると、もともと細胞内にあったすべての種類のmRNAは、まるごと安定したcDNAに写し取られることになる。また、mRNAの量的な分布も、そのままcDNAに反映されることになる。

vol.150 mRNAからcDNAへ

DNAはデオキシリボ核酸、RNAはリボ核酸で、どちらも非常に似通った化学構造なのだが、ほんのひとつ、デオキシ構造(水酸基-OHがない)の差異だけで、物質としての安定性が格段に違ってくる。DNAは化学的に安定的で、RNAは化学的に不安定な(分解を受けやすい)物質なのだ。

vol.137 存在場所が
存在意義を規定する

GP2(グリコプロテイン2型)遺伝子は、タンパク質としてのGP2の設計図である。GP2遺伝子にGP2タンパク質のアミノ酸配列が暗号化されていて、細胞内で、その暗号にしたがってアミノ酸が順次連結されていくと、GP2タンパク質が出来上がる。

vol.98 分化とはスイッチのオン・オフ、そしてボリューム調整

生命の時間はおよそ38億年と考えられている。もっとも初期の生命の痕跡がこの年代の地層にまで遡れるからである。それは原始的な単細胞生物だった。そのあと二十数億年という時間をかけて生物はゆっくり進化を遂げていくことになるが、この間、生物はずっと基本的に単細胞のままだった。

vol.91 ヒトはサルのネオテニー

脳でスイッチがオンになる一群の遺伝子は、チンパンジーよりヒトで、作用のタイミングが遅れる傾向が強い。つまり脳のある部位に関していえば、ヒトはチンパンジーよりもゆっくり大人になる。ヒトはチンパンジーよりも長い期間、子どものままでいる。そういうことになる。

vol.89 ボディビルディングとキリンの首

環境からの刺激に応答して生物の仕組みが適応的に変化する。あるいは繰り返し入力があることに対して身体の状態がつくり替えられる。これはあたりまえの生命現象である。たとえば、アスレチッククラブに通い詰めて一生懸命トレーニングをすると筋骨隆々になる。

vol.84 パンスペルミア説

DNAの情報をタンパク質へと橋渡しする仲介役のRNA。生命が始まった頃、このRNAが一人二役、すなわち、情報を保存し、次世代へ継承するDNAの役割と、化学反応を触媒するタンパク質の役割、その両方を担っていたのではないか。これが「RNAワールド」仮説である。

vol.83 RNAワールド

卵が先か、ニワトリが先か。この問いのミクロ版が、DNAが先か、タンパク質が先か、という問いである。細胞内の反応の実行部隊であるタンパク質はすべてDNAの遺伝暗号に基づいて作られる。だからタンパク質に先立ってかならずDNAがなければならない。

vol.82 ニワトリと卵

これまで遺伝子について論じてきた。遺伝子の実体は、ヌクレオチドという化学物質がつながり合った高分子、デオキシリボ核酸(DNA)である。そしてDNAの情報が、リボ核酸(RNA)に写し取られ、RNAの情報をもとにタンパク質が合成される。

ゴミ、捨てんなよ!

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